「その他」に関するお役立ち情報
税務署からお尋ねが来た場合
1 相続開始後に、税務署から手紙が届くことがある
被相続人がお亡くなりになると、被相続人に属していた財産の相続が開始されます。
被相続人がお亡くなりになると、市町村に対して死亡届が提出され、税務署は相続が発生したことを認識します。
そこで、税務署は、被相続人の過去の確定申告書、固定資産課税台帳、保険の支払調書等を調べ、相続財産を大まかに調査します。
相続税は、一定の評価額以上の相続財産が存在する場合に課されます。
基礎控除額を超える相続財産がある場合は、原則として相続税の申告と納税が必要になります。
基礎控除額は、「3000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算します。
また、相続税の申告と納税には、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内という期限があります。
税務署による大まかな調査の結果、一定の評価額以上の相続財産が存在すると見込まれる場合、相続人に対して手紙(いわゆる「お尋ね」)を送付し、相続税がかかるか否かの調査及びかかる場合には申告と納税を促します。
あくまでも、無申告になってしまうことを防止するための措置ですので、ある意味親切で送ってもらったものと考えてよいです。
2 税務署からのお尋ねは、遅いタイミングで送られてくる
問題となるのは、通常、税務署からのお尋ねは、相続開始からかなり時間が経ってから送られてくるという点です。
多くの場合、相続開始後、6~8か月程度経ってから送られてきます。
相続税の申告期限は、相続の開始を知った日から10か月(実質的には、相続開始日から10か月)です。
お尋ねが、被相続人死亡から8か月後に送付され、かつ留守にしていた等により、しばらくの間お尋ねを読まなかったりすると、お尋ねの存在を知ったころには、申告期限が直前に迫ってしまっているということにもなりかねません。
3 お尋ねが来てしまったら
税務署によるお尋ねは、あくまでも相続税が課税される可能性がある場合に送られます。
逆に捉えますと、相続財産の評価額が基礎控除額に近いものの、基礎控除額以下であるということも考えられ、申告不要であることもあります。
しかし、実際には、調査をしてみないと、申告が不要かどうかは判断できません。
お尋ねが届いたころには、申告期限まで猶予があまりないことから、すぐに相続税に強い税理士に相談し、相続税の申告を行うことを前提として財産調査・評価を進めていく必要があります。
このお尋ねは、あくまでも税務署からのお願いです。
そのため、税務署に対する確認や回答の義務があるわけではありません。
もっとも、既に相続税申告をした場合や、すぐに相続税申告ができる準備ができている場合は格別、準備にそれなりの時間がかかりそうな場合は、お尋ねに対して回答をしておいた方が無難だと思われます。
また、すでに相続税を計算して相続税がかからないことがわかった場合も、「お尋ね」には回答することをおすすめします。
調査の結果、基礎控除額を下回る場合であっても、お尋ねが来るケースにおいては、大幅に下回ることは少ないため、一応申告をしておくと安全です。
短期間で申告書類を作成することから、万一申告漏れとなっていた財産が存在していても、期限内に申告をしていれば無申告加算税は課されずに済むためです。
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